こども家庭庁の公式Podcastで、市原市の居場所づくりが全国唯一の先進事例に選ばれました──聴きながら読める副読ページ
こども家庭庁の公式Podcastで、
市原市の居場所づくりが「先進事例」に選ばれました!
全9回シリーズのうち、ひとつの地域が先進事例として取り上げられたのは、市原市だけ。
第8回・第9回の2回にわたって、たっぷりお話ししています。
🎙 この回に出演したのは、ウエルコミに関わる“4者”です
同じ市役所でも、市民活動の支援を担当する地域連携推進室と、こどもの居場所を担当する子ども福祉課が部署の垣根を越えて連携。行政・企業・NPOが立場を越えて一緒に語り合いました。

▲ こども家庭庁での収録の様子。ウエルコミに関わる4者で出演しました。
📖 番組について
「こども家庭庁のなかのひと」は、こども家庭庁が初めて手がけたPodcast番組です。〜すべてのこども・若者に素敵な居場所を!〜をテーマに、「こども・若者の居場所づくり」に関する施策の背景や担当者の思い、居場所づくりのヒントを、全9回にわたってお届けするもの。堅くなりすぎない、聞きやすい雰囲気が特徴です。
その最終盤となる第8回・第9回で、市原市の公民連携による居場所づくりが取り上げられました。このシリーズで先進事例として紹介されるのは、全国の自治体の中で市原市だけです。
▶ 番組はこちらから(無料)
下のリンクから、無料でお聴きいただけます(「こども家庭庁のなかのひと」で検索でもOK)。
通勤中、家事のあいだ、ちょっとした休憩に。聴きながら、このページも一緒にどうぞ。
🎧 聴きながら、市原をのぞいてみませんか?
番組に出てくる場所や取り組みの“その先”を、ここにまとめました。Podcastを聴きながらこのページを読んで頂き、理解が少しでも深まればうれしいです!
番組では、「ウエルコミ(ウエルシア・コミュニケーションセンターいちはら)」に関わる市原市役所・ウエルシア薬局・NPOが、どのように居場所づくりに関わり、まちにどんな変化が起きてきたのかを、担当者の思いを交えながら語り合っています。このページでは、番組に登場する場所や取り組みをご紹介します。聴きながら、気になったところをのぞいてみてください。
市原に、何が起きてきたか
🏢 すべての舞台「ウエルコミ」
ドラッグストア(ウエルシア市原国分寺台店)の2階に、市民が集える拠点がある——ちょっと意外に聞こえるかもしれません。
「ウエルコミ(ウエルシア・コミュニケーションセンターいちはら)」は市原市とウエルシア薬局が協定を結んでつくった市民活動の拠点。そこにNPOが運営で加わり、“公×民×非営利”の3者が様々な事業に取り組む場所です。
しかもここは、こどもだけの場所ではありません。買い物帰りのお年寄り、子育て中の親子、市民活動団体——子どもを中心に、大人も高齢者も、多世代が一緒に活動する場所です。世代を越えた出会いが、日常のなかで生まれています。
🎪 5か所から約30か所へ。まちじゅうに広がる居場所
ウエルコミのオープン後、とある2人の保護者の言葉をきっかけに、私たちは「市内に居場所を増やす」ことへ本気で動き出しました。市内の居場所運営団体に呼びかけ、「こどもの居場所フェスタ」などのイベントを延べ6回開催。市内の居場所を一冊にまとめた冊子『いちはらこどもの居場所ガイド』も毎年発行しています。
結果、2023年2月にはわずか5か所だった市内の居場所が、2026年には約30か所に増えていきました。フェスタに集まる団体も、回を追うごとに増え、2026年のフェスタには複数の大学がブース出展。約30団体が一堂に会するまでになりました。
面白いのは、イベントに「これから居場所を立ち上げたい人」も参加してくれたこと。市内の運営団体とつながったことをきっかけに、参加後に、自分でフリースクールをオープンさせた方もいました。出会いが、次の居場所を生んでいく。その連鎖が市原で起きています。

▲ 約30団体が集まった2026年5月のフェスタ。まちじゅうの居場所が一堂に会しました。
🔬 市の子ども・子育て支援の総合拠点「いちはら子ども未来館(weほーる)」
一方、市内では、行政による新たな施設も誕生しました。それが、2024年にオープンした「いちはら子ども未来館(weほーる)」です。昨年度はおよそ20万人が来場しました。市原では、こうした大きな公的拠点と、小さな民間の居場所が、両輪でこどもたちを支えています。🧭 居場所をつなぐ「こどもの居場所づくりコーディネーター」
「居場所をつくりたい」「どこに相談すれば?」——そんな声と居場所をつなぐ役割です。市原市がNPOに委託し、ウエルコミが相談窓口になっています。こどもの居場所づくりに取り組む団体のサポートをしています
居場所を“点”のままにせず、団体同士や行政とつなげて“線”にしていく。この橋渡し役がいることで、市原の居場所は孤立せず、支え合うネットワークになっています。

▲ 市原市から委託を受けて活動する「こどもの居場所づくりコーディネーター」たち
ここだけの本音と、これから
💛 こどものありのままを受け入れる「ウエルキャン」
「ウエルキャン」は、ウエルコミで開いているこどもの居場所です。2022年に始まった当初は週1日だけの、ささやかな取り組みでした。その後、(公財)日本財団の助成を受けた「子ども第三の居場所」事業となり週3日に拡大し、専従スタッフも置きました。
この物語は、ある2人の言葉から始まりました
番組では時間の都合でお話しできなかった、ウエルコミでの居場所づくりの“原点”をご紹介します。
2022年、ウエルコミで週1日の「こどもの居場所」が始まったばかりの頃(「ウエルキャン」として週3日開設する前の話です)。利用者としてやってきた2人の保護者が、こう言いました。
「県内でもこんなに面積が広いのに、いくら調べても情報が出てこない」
「お金のない私たちに、お金のかかる居場所しかない」
その言葉にハッとした私たちは、自分たちで居場所を運営するだけでなく、市原市全体に、居場所を増やそうと動き出しました。この2人の声が、いまの市原の広がりの出発点になっています。
そして3年後——かつて「居場所が少なすぎる」と嘆いていたその2人は、いま市の「こどもの居場所づくりコーディネーター」として、かつての自分と同じように悩む人に寄り添っています。支えられていた人が、支える人になる。市原の“循環”を象徴する物語です。

▲ ウエルキャン開所式での2人。
🚀 若者が、まちの担い手になる「理想の自習室」
若者の活動・応援拠点「理想の自習室」は、主に中高生から大学生のための居場所です。市原市教育委員会の事業として開始され、運営は市内の若者団体「一般社団法人のろし」が受託しています。2023年に行なわれた市原市の若者ワークショップから生まれ、昨年度は500人以上の若者が利用しました。「理想の自習室」という名前ではありますが、ただ勉強するだけではなく、若者が企画運営する交流イベントをほぼ毎月のように実施したり、若者が地域活動に取り組む「いちはら♡部」という活動が生まれるなど、若者の「やりたい」に寄り添う居場所として市内の学生たちを中心に運営されています。
すごいのはここから——利用していた若者のなかから、「運営する側をやりたい」と手を挙げる人が、次々に現れているんです。大人だけでなく、若者のあいだにも同じ循環が生まれている。市原の未来が、ここから育っています。

💰 続けるための「お金の工夫」
居場所づくりは、想いだけでは続きません。市原市は、ふるさと寄附金のうち子育て支援への寄付を「子ども未来基金」に積み立て、こども支援に活用しています。「こどもの居場所づくりコーディネーター」事業には、こども家庭庁の補助制度も活用。
なかでもフリースクールへの運営費補助は、全国的に見てもかなり手厚い内容です。想いを“続く仕組み”に変える工夫は、同じ悩みを持つ自治体の方にこそ、聴いてほしいところです。

▲ こども家庭庁での収録の様子。
こども家庭庁も、ウエルコミに来てくれています
2025年・2026年の「こどもの居場所フェスタ」には、こども家庭庁が講演に来てくださいました。国の担当者が市原の現場に足を運び、地域の実践に耳を傾けてくださっています。
市原の居場所づくりは、こども家庭庁が掲げる「こどもまんなか」社会の実現と歩調を合わせながら、地域の側から実践を積み上げています。

🤲 居場所づくりは、「孤独・孤立」への処方箋でもあります
市原の居場所づくりが向き合っているのは、こどもの問題だけではありません。「うちの子が不登校で」と誰にも言えず抱え込む保護者。地域とつながる機会の少ない若者。相談先のわからない家庭——。居場所は、こうした人たちの“孤独・孤立”をほどく場所でもあると私たちは考えています。
ウエルコミが多世代の交流拠点であること、フェスタなどのイベント時には当事者同士が出会える個別相談ブースを設けていること、コーディネーターが必要に応じて様々な関係機関等とつなぐこと。そのすべてが、誰も孤立させない仕組みとしてつながっています。
なぜ市原は、ここまで広がったのか
番組を聴いて「うちの地域でもできないか」と思った方へ。市原の広がりには、真似できる“種”があるかもしれません。
☕ ところで「ウエルカフェ」って?
番組に出てくる「ウエルカフェ」は、ウエルシア薬局が全国のお店の中に設けている地域の交流スペースです。お茶を飲んで一息ついたり、行政からのお知らせを受け取ったり——そんな“みんなの場所”として、自治体や市民団体に無料で開放されています。2015年に埼玉県坂戸市の店舗で始まり、いまや全国に広がりました。
市原の「ウエルコミ」は、このウエルカフェの考え方を土台にしながら、市原市役所と地域の皆さんが一緒になって発展させた、日本で唯一の拠点なんです。
📖 市原の居場所づくり・5年間の軌跡
ウエルコミのオープンから、まちじゅうへの広がりまで。番組を聴きながら眺めると、市原のストーリーがぐっと立体的になります。
10月 日本財団「子ども第三の居場所」へ申請
冊子『いちはらこどもの居場所ガイド』を発行
「子どもの学び・居場所ネットワークいちはら」設立
3月 日本財団の採択が決定
6月 居場所を週3日に拡大し「ウエルキャン」と命名/専従スタッフを配置
いちはら子ども未来館(weほーる)オープン
居場所フェスタ・夏まつりなどイベントを重ねる
4月 「市原市小中学校児童生徒フリースクール利用料補助金」「市原市こどもの居場所づくり運営費補助金」がスタート
7月 「こどもの居場所づくりコーディネーター」開始(市がNPOへ委託)
9月 「市原市フリースクール運営費補助金」がスタート
7月 こども家庭庁公式Podcastで先進事例として紹介される
🤝 市原を、見に来ませんか?
番組を聴いて、市原の物語を読んで、少しでも「気になる」と思ったら。
こんな方からのご連絡を、心から歓迎しています。
「視察」と身構えなくて大丈夫です。「連携の座組はどう始めたの?」「最初の一歩は?」「お金のやりくりは?」——そんなちょっとした相談から、オンラインでの雑談まで、どんな形でも構いません。もちろん行政視察も歓迎します。うまくいったことも、つまずいたことも、同じ道を歩む仲間として、正直にお話しします。当事者スタッフの声を直接聞いていただくこともできます。
まずは軽く、こちらから市原をのぞくのもおすすめです:
ウエルコミの日々の活動 /
市原の居場所一覧「いちいば」

▲ こどもの居場所フェスタで、出展者の皆さんと一緒に
この物語は、市内の居場所の皆さんと一緒に
市原の居場所づくりは、私たちだけで出来たのではありません。市内で一緒に居場所を広げてきた、居場所運営団体や関係機関の皆さんとの協働の歩みです。
(団体名をクリックするとWebサイト等へ飛びます。順不同・一部抜粋。市内にはこのほかにも多くの居場所があります)
📰 関連リンク
・市原市 ウェブサイト(ウエルコミ概要ページ): https://www.city.ichihara.chiba.jp/article?articleId=6928d4ebb34c1e31ba240ecb
・ウエルシア薬局 ウェブサイト(ウエルシアSTORY): https://www.welcia-yakkyoku.co.jp/welcia_story
・子ども・若者の居場所ポータル「いちいば」:https://ichi-iba.net/
・ウエルシア薬局 Webサイト(ウエルカフェについて):https://www.welcia-yakkyoku.co.jp/welcafe/top

